アナログダイアル表示 デジタルVFOユニットの製作      Back   

 

アナログ表示デジタルVFOの製作には、VFOのコントロ−ルソフトを、カスタマイズしなくてはなりません。
ソ−スファイルの中で、カスタマイスする場所などを、説明します。

 アナログ表示デジタルVFOの、ソフト関係をダウンロ−ド

  初めに、アナログ表示VFOに使用している、ESP32用ソフトウェア−を、ダウンロ−ドしてください。

   アナログ表示VFO ESP32用ソフトのダウンロ−ドはここから ・・・ Click zipファイル

 ダウンロ−ドしたファイルを、適当なフォルダ−に解凍してください。

 ダウンロ−ドした zipファイルを、適当なフォルダ−に解凍してください。
 「VFOsys2.00」と言うフォルダ−ができて、各ファイルが解凍されます。

 ”prm”と言うフォルダ−内には、ディスプレ−に関するファイルが収納されています。
 後ほど説明しますが、数種類のディスプレ−が、使えますので、手持ちのディスプレ−に合わせて
 選択することが大切です。
 また、ディスプレ−関係ファイルの一部を変えることで、ダイアルの回転方向の設定もできます。

 「VFOsys2.00.ino」ファイルが、ソフトの本体です。ファイルを選択/クリックすると
 ArduinoIDEが立ち上がり、各ファイルを読み込みます。

 ArduinoIDEで、「VFOsys2.00.ino」を立ち上げます。

 ArduinoIDEにて、ファイルを読み込んだ状態です。

 ボ−ドマネジャ−欄に、使用するボ−ドの種類と
 クリックして、COMポ−ト番号を確認します。
 違っていた場合は、ここで変更します。

 VFOシステムが立ち上がるときの、オ−プニングメッセジが
 あります。書き直すことも可能ですが、製作者をリスペクト
 する意味でも、書き換えはお勧めしません。

 

 

 各自の無線機に合わせて、カスタマイズしましょう。

 表示周波数/オフセット周波数/BFO周波数 の設定

  周波数関係の設定は、「VFOsys2.00」の所定の場所を、書き換えます。

  最終的に、VFO発振周波数が決まります。
 

  クリックすると大きくなります。

 1)ディスプレ−表示周波数を設定する。

   #define init_frq 周波数(Hz)  <−書き換える

   周波数の部分に、ディスプレ−の表示周波数を書き込みます。
   バンドのセンタ−周波数を、選ぶとよいと思います。
   VFOの発振周波数と、間違えないように注意してください。

   単位は、Hz です。桁を間違えないようにして下さい。
   例として、50.2MHzの場合を表しています。

 

2)オフセット周波数(IF周波数)を、設定する。

  int32_t offset_frq = 周波数(Hz)   <−書き換える

  この部分は、VFOの発振周波数を決めるための、設定になります。
  オフセット周波数は、 IF周波数 または クリスタルフィルタ−センタ−周波数を意味します。
  先ほど設定した、ディスプレ−表示周波数から計算により、VFO発振周波数を決めています。

  設定単位は、「Hz」 です。桁を間違えないように注意してください。

  ここで表記する、周波数の前に  または  を加えることにより、

    +周波数 の場合、  VFO発振周波数 = 表示周波数 + オフセット周波数

    −周波数 の場合、  VFO発振周波数 = 表示周波数 − オフセット周波数

  となります。 通常、+の場合は、記号は表記しません。マイナスの場合のみ表記してください。

  例として、オフセット周波数 = −9000000{Hz} を設定した場合を表しています。
  この場合、VFO発振周波数 = 50200000 − 9000000 = 41200000 {Hz}
  となります。

  VFO発振周波数は、どこにも出てこないので、電卓などで確かめながら設定すると
  良いと思います。

3)BFO発振周波数を、設定する。

   int32_t car_frq = 周波数 (Hz)  <−書き換える

  この部分は、BFOの発振周波数を決めるための、設定になります。

  BFO周波数を求めるには、
  
           LSB: オフセット周波数(フィルタ−・センタ−周波数) +1500 {Hz}
           USB: オフセット周波数(フィルタ−・センタ−周波数) −1500 {Hz}

  USB、LSBは、受信、送信 するときのモ−ドとなります。
  実際の無線機においては、フィルタ−周波数と、VFO周波数の関係で、モ−ドが逆転する場合があります。

4)ディスプレ−表示周波数の、最高周波数、最低周波数を、設定する。

    #define max_frq 周波数(Hz)  <−書き換える

    #define min_frq 周波数(Hz)   <−書き換える

     max_frq  = ディスプレ−表示周波数 最大値{Hz}

     min_frq   = ディスプレ−表示周波数 最低値{Hz}

  この周波数の設定により、VFO発振周波数の、可変幅が決まります。
  この値以上は、VFOは動きません。


 スマ−トダイアル(オ−トステップ) の設定

 ダイアルの回転数に合わせて、ステップ周波数が自動的に変化する、スマ−トダイアル(オ−トステップ)を
 採用しています。
 使用する、ロ−タリ−エンコ−ダ−や、個人の好みにより、スマ−トダイアルのパラメ−タ−を変えることができます。
 (大体の場合、パラメ−タ−変更はしなくても良いと思います。)

 スマ−トダイアルの動作フィ−リング設定は、「VFOsys2.00」の所定の場所を、書き換えます。

  パラメ−タ−の変更は、

  加速度の速度しきい値 = 大きくすると加速に入るまでの
                    時間が長くなる。

  加速度 = 加速する割合で、大きくすると変化が速くなる

  パラメ−タ−を変える場合は、上記2か所ぐらいが適当だと
  思います。減速度は、加速度の、1/2〜1/10ぐらいで
  決めてください。

  最大ステップ数は、大きくすると、変化が大きくなりますが
  通常このぐらいの値で、良いと思います。

  


 使用する TFT−LCD の選択/設定

  今回の、アナログ表示VFOシステムは、表示器に7種類のLCDが使えます。
 表示部がないため、製作できないと言う事を、なるべく少なくするためです。

  1)Arduino IDEのメイン画面にある、読み込みファイル一覧から、
    「dial.hpp」をクリックして選択してください。

  2)開いたファイルの中にある、TFT−LCD一覧から、使用するLCD
    を選び、頭にあるコメントマ−ク(//)を、消してください。

    その際、その前に選択されていたLCDファイルの、頭に、// を
    入れて、そのファイルをコメントにしてください。
    (これは、忘れないように)

  ファイル名の意味

    ILI9341_240x320.hpp の場合

    ILI9341  : TFT−LCD制御ICの品名
    240x320    :  画面の解像度

 

 

すべてのファイルが、この形式でネ−ミングしてあります。
TFT−LCDを購入する場合、仕様を見てドライバ−ICと、解像度から使用できるかを判断してください。

公開したVFOシステムでは、TFT−LCDに秋月電子通商で販売しているLCDを、デフォルトとしています。 ・・・ click


 アナログ表示画面の回転方向の設定

 アナログ表示の画面が、ロ−タリ−エンコ−ダの回転方向に対して、どのように動くかは、
 個人で好みが違い、気になる所です。デフォルトで設定してある、画面回転方向を、逆に設定できます。

「Digital_VFO_with_analog_dial_V2-main + .zip」をダウンロ−ドして回答すると、上記のファイルができます。
その中に、LCD設定ファイルが入っている、「prm」フォルダ−があります。
このフォルダ−に移動して、使用するTFT−LCDファイルを、メモ帳などで、あけてください。

この様な内容になっています。(例として、ILI9341_240x320.hpp を開きます)

  ソ−スファイルの15行目あたりに

  //#define REV_DIAL 

 と言う文があります。

 この行を、コメントにするか、コメントアウトするかで
 画面の回転方向が変わります。

 "//" がある時 、ない時で回転方向がどのようになるかは、
 ちょっと説明しにくいので、各自で確かめてください。
 (個人的には、//を入れたほうが良いと思います)

 


以上で、基本的な設定が終わり、受信機や無線機に使用できるようになりました。

設定が終わりましたら、「検証・コンパイル」を行って、間違いなくコンパイルができるかを、確認してください。

うまくコンパイルができましたら、ESP32ボ−ドがパソコンにつながっているのを確認し、「書き込み」を
実行してください。

書き込みが成功しますと、VFOシステムを使えるようになります。


                               ご質問は、  cytec@cytec-kit.com   まで。                                Back